このページでは、次期社長が抱えている悩みの一つである「どのようにしたら、右腕・左腕となる幹部社員を育てられるのか?」

という問題を解決するためのノウハウを解説しています。

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  • 次世代の幹部社員を育てることに関する重要な認識
  • 幹部候補者の上手な選び方四か条
  • 確実に幹部社員を育てるための六つのコツ
  • 育てた幹部社員を巻き込んだ経営改革

将来の経営のことを考えた場合、古参社員たちを上手に活用すること以上に、次世代の幹部社員を育てることが重要になってきます。
今の幹部社員たちが会社を去った後に経営を支えてくれる人材がいないと、会社は立ち行かなくなるからです。

 

次世代の幹部社員を育てることで、若い従業員たちの行動が変化し、それに刺激を受けた古参社員たちの意識も変化し、それにより「次期社長」や「事業を継いだばかりの新米社長」の思い描いている経営を実践しやすくなる期待も生まれてきます。

次世代の幹部社員を育てることに関する重要な認識

次世代の幹部社員を育てることに関しては、次の二つのことを認識する必要があります。

 

一つ目は、数年単位の時間を必要とするということです。
理由は、人は経験を積まなければ成長しないからです。

 

二つ目は、「次期社長」や「事業を継いだばかりの新米社長」自らが育成に係ることが重要だということです。
理由は、他人に任せてしまうと、これから育つ人間が任せた人のカラーに染まってしまうからです。

幹部候補者の上手な選び方四か条

幹部候補者の選び方で重要なことは、次の四つです。

●自分自身が将来の右腕・左腕になってほしいと感じた人を候補に選ぶ
●タイプの異なる人を複数人数候補に選ぶ
●先代社長(現社長)の方針や経営の枠組みに染まり切っていない人を候補に選ぶ
●自分の意見をはっきりと口にすることのできる人を候補に選ぶ

 

「次期社長」や「事業を継いだばかりの新米社長」自身が将来の右腕・左腕になってほしいと感じた人を候補者に選ぶことが最も重要なことです。
そうでないと、育成に熱が入らなくなるからです。

 

候補者を選ぶときは、一人に絞る必要はありません。
むしろ、複数の人を選んだうえでふるいにかけることの方が効果的です。
タイプの異なる者同士を選ぶことで、経営に対して生かすことのできる個人の長所の数も増えます。

 

さらに、極力、先代社長(現社長)の方針や経営の枠組みに染まり切っていない人を選ぶことが無難です。
染まり切った人を選んでしまうと、意識を変えさせることに多大な時間を費やさなくてはならなくなり、その分育成し終えるまでの期間が長期化してしまうからです。

 

幹部社員の重要な役割の一つとして、「社長に対しても、言うべきことは言う」があります。
すなわち、自分の意見をはっきりと口にすることのできる人を選ぶことが重要なのですが、それに関しては性格に左右される部分も大きいので、選ぶ際に見極める必要があります。

確実に幹部社員を育てるための六つのコツ

確実に幹部社員を育てるためのコツは、次の六つです。

●本人に期待を伝えて自覚させる
●体制が整うまでの間は幹部候補者として選んだことを公にしない
●課題を与え続ける
●幹部候補者同士を競わせる
●ある時期が来たら権限と責任を与える
●成功体験を積ませる(育成の肝)

 

育てるためには、育ちたいという本人の意識も必要です。
そういう意識を持たせるためには、期待していることを本人に伝えた上で、期待されていることへの自覚を持たせる必要があります。

 

この時に、期待していることを伝えた相手が「自分では力不足です」と謙遜してしまった場合は、どうすればよいのでしょうか。
その場合は、選んだ理由、すなわち「なぜ、あなたなのか?」を具体的に伝えたうえで、自分が必要とされていることを自覚するように粘り強く働きかけることにより、本人が一歩前へと踏み出します。

 

幹部候補者を選んだ場合、当面の間は、そのことが公にならないように配慮する必要があります。
理由は、選ばれなかった人たちが「自分たちは期待されていないのだ」と感じてしまうことで、社内の人間関係に亀裂が生じ、そうなることが幹部候補者たちのモチベーション低下を招くというリスクが生まれてしまうからです。
育成する体制が整い将来の右腕・左腕となる人材が特定されるまでの間は、公にすることを控えたほうが賢明です。

 

幹部社員としてのレベルにまで育つということは、頭の中の知識を蓄えるだけではなく、自ら課題を認識したうえで解決するための取り組みを行うことができるようになるということです。
そのこと実現させる方法として、幹部候補者自らが考え自らが先頭に立って取り組むべき課題を与え続けることが効果的です。

 

課題の与え方にもコツがあります。
初めから難易度の高い課題を与えてしまうとパンクしてしまうので、最初の内は業務の進め方の工夫のような簡単な課題を与え、クリアーするごとに徐々にレベルを高めていくやり方が効果的です。
その際に、「次期社長」や「事業を継いだばかりの新米社長」に対する報連相の仕組みを作り、こまめに状況の確認やアドバイスを行うことで、幹部候補者たちの課題認識力や課題への取り組み能力が高まります。

 

幹部候補者を選んだことを公にしていない状況下で幹部候補者たちに課題を与え続けるための方法として、幹部候補者を集めた勉強会を立ち上げるやり方があります。
そのような形を取ることにより、勉強会のテーマとして課題への取り組みを行っているように周囲の目には映り、社内における軋轢も生まれにくくなります。

 

課題を与えながら幹部候補者を育てるにあたって、当人同士を競わせるやり方も効果的です。
やり方として、意図的に、他の幹部候補者が取り組んでいる内容や成果などを本人の耳に入るようにするのです。
そうすることで、幹部候補者同士が互いを意識し合うようになり、ライバル視することで、育つスピードが加速していきます。

 

幹部候補者たちに課題を与え続ける中で、ある時期が来たら権限と責任を与えることが効果的です。
ある時期というのは、右腕・左腕としての期待を持つことができるのだと感じられるレベルにまで育ったと判断したときです。
権限と責任を与えることで課題のレベルを上げることができるようになり、本人たちのモチベーションも向上します。

 

確実に幹部社員を育てるための最大のコツは、「成功体験を積ませる」ことです。
このことは、育成の肝であると言っても過言ではありません。
自らが先頭に立って課題を解決した成功体験を積ませることで、本人に自信が生まれ、自信の拡大が行動の積極性と能力の向上を引き出します。
そのような正のスパイラルが生じることで、確実に幹部社員へと成長していきます。

育てた幹部社員を巻き込んだ経営改革

幹部候補者たちが育ってきたら、彼らを巻き込んだ経営改革を積極的に展開していきましょう。
経営改革の場に参画することで、育てた幹部社員たちの経営感覚が一層磨かれ、右腕・左腕としての役目を果たすようになってきます。
さらに、彼らが前面に立つことで、他の従業員たちを巻き込むこともやりやすくなります。

 

育てた幹部候補者たちを巻き込んだ経営改革を行うことについては、次の四つのような取り組みが考えられます。

●今後の経営に関する方針や目標、ビジョンなどを可視化するための経営計画を、育てた幹部社員たちと一緒に作成する
●経営的な課題を解決するためのプロジェクトを立ち上げ、育てた幹部社員たちをメンバーに据える
●育てた幹部社員たちに会社を変革していくことに関する役割(ミッション)を与え、結果を評価する
●新たに幹部候補者を選定し、育てた幹部社員たちに育成を委ねる

 

経営計画を作る段階から「次期社長」や「事業を継いだばかりの新米社長」と幹部社員たちとが協働作業を行うことができれば、互いの認識のズレもなくなり、より一心同体となって行動できるようになります。

 

経営的な課題を解決するためのプロジェクトが立ちあがり、その中に「次期社長」や「事業を継いだばかりの新米社長」と幹部社員たちがメンバーとして加わることで、会社が常に前向きに変化し続けているというメッセージを社内全体に沁み込ませることができるようになり、従業員たちも安心します。

 

また、幹部社員たちに会社を変革していくことに関する役割(ミッション)を与え、結果を評価することで、彼らのモチベーションが高まり続けます。

 

さらに、次々世代の幹部社員を育てる役目を担わせることで、彼らはより高い次元に成長していきます。
加えて、彼らは「次期社長」や「事業を継いだばかりの新米社長」のカラーに染まった人たちであるため、育成のミスマッチが生じてしまう心配もありません。
ただし、幹部候補者に選んだ人に対して期待を伝え自覚を促す役目は「次期社長」や「事業を継いだばかりの新米社長」が担うことが望ましいです。
経営トップから直接期待を告げられるのと幹部社員から告げられるのとでは、本人の受け止め方が異なるからです。

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